米利上げ確実なのに、なぜドル/円は円高に動くのか?

今月末のFOMC(米連邦公開市場委員会)に向けて、FRB高官の発言が活発になっています。内容をまとめると、FRB(米連邦準備制度理事会)は今年3回から4回の利上げを行い、バランスシート縮小も開始する、ということです。ハト派の連銀総裁も利上げの必要を認めています。

 パウエルFRB議長は今週の議会証言で、「FRBは完全雇用の達成よりもインフレ対策を重視する必要がある」と述べ、利上げに肯定的。バランスシート縮小については、「開始は2022年後半になるだろう」との見通しを示しました。7月開始を主張しているFRBタカ派とは時期に違いがありますが、遅くとも今年中に開始ということでは一致しています。FRBは完全なるタカ派に変身しました。それを金融市場に周知徹底するための強力なフォワードガイダンスを行っています。

 しかしドル/円は下落。今週発表された米12月CPI(消費者物価指数)は、前月からさらに上昇して、前年比+7.0%上昇と、約40年ぶりの水準に達しましが、マーケットには「予想の範囲内」で、少なくともFRBが今年3回以上利上げを増やすことはないだろうとの考えでドルは逆に売られています。ドル/円が上昇するには、これ以上の強い材料が必要だということです。